中国酒
紹興酒。日本人にとって一番馴染みのある中国のお酒ですよね。
紹興は地名で、浙江省の紹興。中華民国(台湾)の総統だった蒋介石はここ浙江省の出身です。
中国酒は黄酒(ホワンチュウ)と白酒(パイチュウ)に大別され、黄酒は醸造酒、白酒は蒸留酒です。黄酒の代表は老酒でその代表的銘柄が紹興酒というわけです。ちなみに白酒の代表は中国の国賓晩餐会で『カンペイ』が繰り返される芽台酒ですね。
いつぞや出張に行く途中機内誌で、紹興のまちにはぶらりと気軽に入れるたち飲み屋が合って、瓶から直接茶碗に注いでくれる紹興酒を、塩豆みたいな簡単なアテでゆっくりと飲むことが出来る、ということを知り、是非一度行って見たいもんだ、と思っています。
紹興酒をネットで調べてみたら、東京の銀座に紹興酒専門バーがあったり中国酒類鑑定士なる人まで居るんです。ぜんぜん知りませんでした。それに一口に紹興酒と言っても実に沢山の種類があります。
さて皆さん、紹興酒はどうやって飲んでます?中華料理屋に行って紹興酒を頼むと、白磁の徳利にお燗をつけて、ざらめを添えて持ってくる、というイメージがありますよね。
常温、日本酒でいう『冷や』でも飲めますが、『ぬる燗』程度に温めると紹興酒ならではの香りが立って美味しくいただけます。
日本でざらめを入れるのはどうしてなんでしょう。少なくとも中国や台湾ではあんな飲み方はしないですね。頼めば甘い味のついた干し梅を持ってきてくれます。それをグラスに2〜3個好みで入れて上から温めた紹興酒を注いで暫く置くと干し梅が潤びる、すると自然な甘さが酒にも溶け出すので美味しくいただけます。
粗目を入れるのは、どうしても紹興酒独特の味に馴染めなかった人が甘くすれば飲みやすい、として始めた週刊のようですね。お酒に限らず、本来の味の方が良いに決まっています。慣れれば確実にそちらのほうが良くなりますから。
20年ほど前台湾に居た頃、酒飯による接待は日本以上に頻繁に行われていました。呑まれる酒は専ら紹興酒です。紹興酒と書いてありますが、正確には紹興で作っているわけではない台湾製の紹興酒です。
台湾は3000メートル旧の峰が20を越えるほどの険しい山脈を中央に抱えていますから、酒造に適した綺麗な水が豊富に確保できるので、『紹興酒』の質は、本場紹興を凌ぐ、といわれています。
飲み方は実に豪快で、やはり温めますが小さな徳利に入れて持ってくるようなちまちましたことはしません。瓶ごと温めて卓上にドン、です。例の干し梅も余り使いません。
空のビールジョッキに長く細切りにしたしょうがを大量に入れて温めた紹興酒を瓶からドボドボとジョッキに注いで暫くしてから注ぎ分けます。どうかな、と思いましたが飲んでみると意外に美味しいものでした。
接待以外の宴席、例えば結婚披露宴も大規模なものです。大きなものになると、10人は座れる円卓が20も30も並びます。料理屋でやるのではなく、自宅の前の道路にテントを張って円卓をしつらえ、出張料理人が昼ごろから準備を始めて宴席に備えます。
その宴席で飲まれるのもやはり紹興酒。『カンペイ』というとグラスを必ず干して底を見せる、というのがしきたりです。それも同席した人士とは最低一杯ずつ『カンペイ』をやらなくてはなりませんから、一気に10杯以上の紹興酒を飲まなくてはならないわけですから、アルコールに強い人でもかなり酩酊します。
底なしに強い人は何処にでも居て、その時のトップはその家の長男のお嫁さんでした。総領の嫁さんである程度歳も行っていますから、実質的に大家族を切り盛りしている実力者です。
そのときは次男か三男の結婚式でした。その奥さん、紹興酒が1ダースも入ったケースをご亭主と一緒に運び、円卓毎に一人ずつと『カンペイ』を繰り返しとうとう最後までし終えました。しかも全く酩酊していないのです。いやはや、女は強い!
レストラン検索サイト「ぐるなび」

